10月
30(日) 腐敗ではなく、発酵なのだ。
冷蔵庫の奥に納豆があった。賞味期限は 2011.10.20 。ほかの食材だったら食べるのをあきらめたかもしれない。けど発酵食品の納豆だとハナシは別。賞味期限など気にせずにちゅうちょなく食べる。
うろ覚えの知識でアレなんですけど、[発酵]と[腐敗] というのは、化学的にはまったく同じものだとなにかで読んだことがある。同じなんだけどニンゲンにとって有益なものは発酵、無益なものは腐敗だそうです。
というわけで、賞味期限が過ぎた納豆は腐敗しているのではなくて、発酵しているのだと考えればいいのだ。
冷蔵庫の奥で見つけた納豆はゴハンにのせて食べました。おいしかったです。良い子のみなさんはこんなことしないで賞味期限を守りましょう。
24(月) 新しいフライパン
長年使ってきたフライパンのテフロンがはがれてきたので近くのスーパーで新しいフライパンを買った。
新品のフライパンは食材が表面にひっつくこともなく快適な使い心地です。が、難を言うとひとり暮らしのぼくには少々サイズが大きい。
大きめのフライパンにひとり分の食材を放り込むと、スカスカな感じがしてなんだかさびしい。油も前より多く使うようになった気がする。
ぼくは毎日弁当を作って仕事に出かける。朝、寝ぼけながら油をひいたフライパンにわずかばかりのキャベツをハラハラと落とすたび、「おれはひとり暮らしなんだなぁ」と実感するのもなんだか気がめいる、と言うほど大げさな問題でもないんですが。
ぼくのアパートのシンクは小さいので、フライパンを洗うとき苦労する。こういうのもたいしたことないなりに小さなストレスです。
19(水) エイトビートラーメン
高校を卒業し、一人暮らしを始めてからしばらくの間、ぼくの部屋には着替えの入ったバッグのほかには何もなかった。家具も食器もテレビも、窓にはカーテンもなかった。大家はさぞかし不審に思ったことだろう。
仕事を終えた帰り道、ぼくは途中のコンビニでカップラーメンを買って部屋に戻ってきた。カップのフタをめくって湯を注ぎ、いざ食べようとすると箸がないことに気がついた。店員が入れ忘れたのだ。部屋には箸の代わりになるようなものはなかった。しかたがないからそこらへんに転がっていたドラムのスティックを箸の代わりにしてラーメンを食べた。まさか、と思うでしょ。でもホントなんです。
そのスティックはまだ新品で、先端がささくれだっていなかったのでなんとかラーメンを食べることが出来たのだ。
「このラーメン、さしずめ8ビート風味ってとこかな?」しょうもない思いつきにぼくは声を出さずに笑い、何もない部屋でラーメンを食べていた。10代の終わりのころの話です。
13(木) 夜勤明けに飲むビールの隠し味
先週の金曜日は夜勤だった。
いつもの昼間の仕事を終えた後、夕方に夜勤の現場に移動して翌日の明け方まで働いた。
帰り道、眠気をこらえて高速をとばし会社へ戻った。道具を片付けて長い一日が終わった。
朝6時。自転車をこぎ、ふらふらと家路につく。いつも会社へ向かっている時間にうちに帰るのはヘンな感じだ。通い慣れた街がなんだか違ってみえる。寝不足と長時間の労働を終えた開放感で気分がたかぶっているんだと思う。
うちに戻ってきて手早くシャワーを浴びてからコンビニで買った缶ビールを開ける。
この週末は、月曜が体育の日なので3連休だ。行楽に出かける家族が窓を開けて天気を確かめる朝に、部屋のカーテンを閉ざしたまま飲むビールの味は格別だ。世の中の動きに背を向けているアウトローな気分が隠し味になっているんだろうな。
2(日) 妙なストロークのやり方
最近、ギターの弾き方が変わってきた。
今までぼくはフィンガーピッキングでほとんどの曲を弾いていたのだけど、ストロークも使うようになった。ストロークというのは、全部の弦をジャカジャカ鳴らす奏法のことです。
写真はぼくがメインで使っているギターです。どちらも同じギター。下の写真ではギターの表板が一部ひどく削れてしまっている。ギターのサウンドホールの右斜め上あたり。ヘンな場所で弦をはじいているせいです。ピックガードの上でストロークしていればこんなにキズはつかない。上の写真は今年の2月に撮ったもの。このころキズはほとんど見当たらない。
多少のキズなら「長年使い込まれたギターの証」と言えなくもないだろうけど、短期間でこのキズはちょっとまずいですね。これからは気を付けよう。
ちなみにこの妙なストロークのやり方、キースリチャードのステージアクションをマネして身についてしまった悪いクセです。